
その超絶技巧で令和の現代において、明治時代の作家が注目されています。
その人の名前は「安藤碌山」
美の巨人たちなどで、取り上げられたこともあり、美術愛好家の間では有名な存在となりつつあります。
この記事では、安藤碌山の作品を生で観たい方に向けて、碌山の作品が展示されている美術館にフォーカスしてみます。
安藤碌山のプロフィール
安藤 緑山(あんどう ろくざん/りょくざん、明治18年(1885年)5月16日 – 昭和34年(1959年5月6日)は、大正から昭和初期の彫刻家。本名は和吉(わきち)。萬蔵、萬造、萬象の号を使用した。また緑山の読みは、今日「ろくざん」と呼ばれることが多いが、本人は「りょくざん」と称していたという
引用:Wikipedia
なお、名前が安藤碌山となっているので、検索すると「萩原碌山(荻原守衛」という名前の作家もいますが、別人物です。
荻原碌山の作品を展示してある「碌山美術館」とうところが長野県安曇野市にありますが、安藤碌山とは無関係ですので注意してください。
色々なことは差し置いて、碌山の作品の特徴は、「色付け」です。
当時の美術界で主流であった「白地の肌合い」の牙彫りを否定し、「象牙に着色すると、色がにじんで独特の味わいをもつ」という独自の考えからなる流儀を主張し、美術界からは異端児扱いされ、高い技巧を持ちながらも評価されませんでした。
また、気難しい性格で知られ、交渉事が嫌いで、弟子を一切とらず「安藤碌山一代限り」というスタイルを貫きました。
安藤碌山の代表作
竹の子と梅
・安藤の作品の中で最も有名な作品

蜜柑
・むきかけの蜜柑という難しいものを選ぶあたりに芸術家魂を感じますね

胡瓜にキリギリス
胡瓜とキリギリスの同色の個体を合わせると、リアルです。
蜜柑
こんなリアルなものが象牙で出来るのかと思うと、信じられません。

柿
艶感があり、かなりリアルです。

安藤碌山の作品が観れる美術館
それでは、安藤碌山の作品が観れる美術館の情報です。
- 「蜜柑」
- 「竹の子、梅」 大正~昭和初期。清水三年坂美術館収蔵の同名作品に似る。
- 「竹の子と梅」 大正~昭和初期。テレビ番組「KIRIN ART GALLERY 美の巨人たち」で紹介。
- 「茄子」
- 「仏手柑」
- 「柿」 大正9年(1920年)。東京彫工会競技会出品
- 「象墜」(しょうつい)
- 「貝尽くし」[22]
引用:Wikipedia
まとめ
安藤碌山に限らず、いまの時代に生きていると、昔の時代にこんなすごい作家がいたのかと驚かされることが度々ありますよね。
安藤碌山もそんな一人です。
明治の時代に、何を考え、何を思い、そして誰に向けてその作品を作ったのか。
そういった作家の魂や時代背景なども考えると、そのっ工芸作品に対する印象も変わってきます。
そうして、ただ作品を観て「綺麗だ」とか「凄い技術だ」とか考えるだけでなく、作者の生い立ちや考えなども理解して作品を見ることが、本当の意味での美術鑑賞です。
そして、そういった作品を観る前と観た後で、自分の心持がどう変わっていったかを知ることで、自分の感性の経験値が上がっていきます。
「木」を観て「森」を観れるようになりたいですね。
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